大学生の頃はよく一日家にこもるなんて普通で平気だったのに。
こんな風に一日を過ごすのは会社にはいってから初めてでした。
週末の休みのはもったいないといつも電車に乗って
どこかに行っては人ごみの中で安心していました。
きっと家の中で完結してしまうことが怖かったのだと思います。
送ったメールが返ってこなかったりするだけで
なんだか川のこちらがわにひとりぼっち。
ぽつんと取り残されたような気がして
とってもおっかなかった気がします。
あなたがあんなに不安定だったのは
こういう感情の積み重ねだったのでしょうか。
意味が分からないと飽きれたり、
あいつは異常だとだれかに意見を求めたり、
今も理解できない部分は大いにあるけれど、
結局つかみたいものにつかまれない不安感みたいなものに
すっぽり覆われた時、あなたの顔がチラつきます。
これはすべて想像して思っただけなので
どうしてあなたがあんなことを私に言ってきたのは
わかりませんが、
多かれ少なかれ、あの時私に吐いた言葉の裏側を
今ならなんとなく汲み取れる気がします。
きっといろいろなものが怖かったのですね。
どうしたらいいのかわからず
なにかに縋りたくなって水面ぎりぎりのところで
息をするのに必死だったのですね。
いまは元気にしていますか?
結局のところあなたを救うのは私ではなく
もっと他の人間だと思うので
今の私にはどうすることも、どうするつもりもないのですが。
あなたのこころの波がおだやかになることを
誰よりも願っているのは本当です。
そして君も、私があの子に思うのと同じように
思っているのかもしれないと思うと小さくさみしくなるのでした。
もう、それは僕の役目じゃない。
頑張ろうと言った君におやすみなさい。