空が白けていく。
からすがカーカー
すずめがチュンチュン
その中で聞き覚えのない声でなく鳥が一匹、
どの鳥よりも甲高い鳴き声で鳴いている。
その声は司令塔のように
全ての鳥に朝が来たことを
知らせているようにも聞こえる。
鳥には鳥の世界があり、
人には人の世界がある。
わたしは知らないことばかりだ。
人は存在すらしていないものに
「明日」と名付けて
希望を持ったり失念したりしてる。
「明日」をもつのはこの世で人間だけだ。
だけど誰一人として「明日」など手に入れたことがない。
そして、これからも人はそれを手に入れることはできない。