2013年3月10日日曜日



底抜けに明るい歌を聴き骨を震わす程の重低音に突然涙が出てしまったことに驚き隠れて涙を拭いまぶたに残る残像を水鏡に映して覗けばあの春のようにまた私はきみにナイフを突きつけるようなことをしているのだろうかと見えない約束を勝手に背負っていた日々の中で私に与えられたのは毎度たった一週間ごとの四方を塞がれた道だけでそこを歩かせていたのはきっと願望ではなく意地であったのではと今揺れる水面が向けるファインダー越しの視線に歩きやすい靴を履いた私が向かう先にはスノードームの雪を溶かす程の真っ青の空。