2012年1月3日火曜日



時計の針がぐるっと回り

新しい年になったからといって

私の身体の細胞までもが新しくなるわけではないのだ。



みんな忘れるさ。



若い日々の恋愛という言葉で一括りにされた途端

惨めで幼稚なものに変換された気がして

数年後、ずっと離れたところから

この幼稚な感情を傍観している自分を思い浮かべた。

懐かしさを装い、なぶるような目で眺めているのだ。


気がつけばみんなが全く飽きれた様子で

私をみている。



みんな忘れるさ。


そうかもしれない。

あるいはもう忘れてしまったのかもしれない。



ただ、繰り返し震える電話を

わたしは今、手に取ることができない。






母は新年早々わたしを馬鹿だねと言った。


目をそらし耳を塞いで眠る大馬鹿者。