もう、すかっり、とっくのむかしに
その箱の中のものはあそこに置いてきちゃったでしょう。
きっとわかっていたはずでしょう。
でも、毎日毎日呪文を唱えて
みんなの前でその箱を重そうなフリをしていたのでしょう。
そしてみんなもそれを疑わなかった。
箱をあけたら、そりゃそうだ、空っぽだよ。
空っぽの箱の中をみて、悲しくなるのは本当だ。
悲しいから、箱の中が空っぽだなんて、
認めたくなかったんだ。
君は関係ない。これは僕の問題なんだ。
そう言った意味は、きっとおんなじことだね。
ある意味で、やっぱり、すっかり、似た者同士。