わたしはそのなかを傘をささずに歩く。
それを見てはじめてみんなが
傘からひょっこり頭を出して雨のことを気にする。
今日は歯ぐきにひとつ、胸にふたつ麻酔をうった。
麻酔によって痛みはただの振動や音に変換されて、
わたしの想像によってそれらはまた「痛み」に変換された。
麻酔が切れた今、
無いものとされた痛みは、体のなかに閉じ込められ、
ずぅんずぅんと鈍い足音をたてながら足踏みをしています。
忘れないでくれと言わんばかりに。
こちらは一日中細やかな雨が降っていました。
だから、青い空をお届けしますね。