この前ひとのために作った絵本の刷り損じが出てきた。
それに書かれた西暦にはゼロが2つも入っていた。
わたしとその人しか知らない
本当に小さなたった一冊の印刷物でした。
今わたしは、誰が、どこで見て、何を思うのか
さっぱりわからない大きな大きな印刷物を
誰かのパソコン上で動かしてあーだこーだと
どこか他人事のように思いながら制作しています。
わたしの意思はどこにあるのかとかは
見て見ぬ振りをして。
これじゃあ、小学生が毎日ドリルを机の上に広げて
かけ算や割り算をしているのと大して変わりがないじゃないか。
そんな思いも見て見ぬ振りをして。
いえ、わたしが自分でそうさせているのです。
ここはわたしの居場所ではないと
受け入れていないのはわたしの方なのです。
一歩踏み出したら、わたしという生き物が
やがて「その他大勢」扱いになるのではと
恐れて近寄れず、逃げています。
そこに腰を下ろせとは言わないけれど
もう少し会社というところに歩み寄ってみたらいいのにね。
明日香ちゃん。
きっとわたしはわたしを見失わないはずだよ。