西の空に真っ黄色のお月様がありました。
どんどん、どんどん沈んでビルの影に隠れていきました。
そのあとはお月様のぼんやりとした光がみえるだけでした。
友達の嬉しい知らせを何故か
冷たい便座のうえで思い出す。
待っているわけではない。
毎日歩いて暮らしている。
ただ歩き疲れたわたしは
結局東の町を睨んでいた。
晴れた空の下ではこれから先のことを無理矢理考え
曇り空の下では今の自分を見つめざるをえない。
生き難いなぁといいながら
結局今日一日を生き延びてしまった。
大きな声で笑う透明人間と
視力を失った男。
弦を弾いて君の真似をする。