2013年3月1日金曜日



  たった一言を反芻しこの光の出処をみるともなく眺める。

  かつての満月を見上げて失われてしまった満月の一部を思えば

  そこに確実に存在しているのにみえないことに肩を落とす。

  それをまた眺めるようになるまで

  わたしは同じ場所に立っているのだろうか。

  か細くもひかる光に望みをかけて

  薄暗い中をたなびく風にのってしまおうか。



  風と共に旅をしなさいと言ってくれたひと。

  見知らぬ心が綴った言葉にわたしは救われた。

  その心にやわらかな風が吹き抜けますようにと祈ります。